Youtube動画「おしめちゃん4コマ劇場第36話」をアップしました☆
2020年夏のエピソードです。
この頃、漫画にはしなかったけれど心に深く刻まれている出来事があります。
夏休み、幼稚園の預かり保育から帰ると、家で従姉妹たちがアイスを食べていた。
それは娘が帰ったら食べようと狙っていたアイスだった。
知るはずもない従姉妹らには何の罪もない。
でもその様子を見て、滅多に泣くことがない娘が大泣きした。
「おしめちゃんの気持ちも考えてよ」そう言って泣き叫んだ。
「泣くほどのことか?別のアイスがあるやん」
いつもの私ならそう言ったかもしれない。
だけど・・・実家に出戻って4カ月。
『おしめちゃんの気持ちも考えてよ』
その言葉が、環境の変化の中必死に耐えている娘の心の声に思えた。
「同じの買いに行こう」私はそう言うと
涙目の娘を幼稚園の制服のまま車に乗せ、エンジンをかけた。
すぐに母が家から出てきて「同じアイスがもう1本残っていた」と。
でも私は娘のためだけのアイスを買いに車を走らせた。
助手席に黙って座る娘からは悲しい気持ちが伝わってきた。
お目当てのアイスを買って帰った頃には、娘の機嫌は直り安堵した。
傍から見れば、ただ甘やかしただけに映るだろう。
泣けばわがままが叶う、そんな良くない成功体験をさせたかもしれない。
だけど「別のアイスがある」と言わなくて良かったと思う。
私は自らの意思で「別の道」を選んだけれど、きっと娘に「別」はなかった。
『おしめちゃんの気持ちも考えてよ』
その言葉に、より一層の責任を持って娘を大切にすると心に誓った。
そんな5年前の夏が、今もリフレインする。