おとぎ話の終わり

姉にサンタの正体をばらされる。

幼き日、すでにサンタの正体を知っていた3つ年上のお姉ちゃん。
秘密を知りたがる私に、もったいぶりながら答えを明かした。

『サンタはお父さん』

半信半疑の私に、姉は隠してあったプレゼントの場所を示した。
綺麗にラッピングされたプレゼントが、こっそり棚の上に置かれていた。
見慣れたロゴ入りの包装紙。
ショックだった。
サンタがSEIYUで買物するはずがない。
ということはやっぱり、お父さんがサンタ。
でもまさか、と父に問い詰める。

『あれはサンタさんから預かっている』

懸命に私の夢を守ろうとする父。

おもしろがる姉。

あの日の光景は今でも忘れられません。